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Diary

TC, OP-02

夏休み、蝉の鳴き声。

(TC, OP-01>>) て、教室に入る。
3 年 2 組。僕たちのクラス、だったところ。

「ちょっと、寂しいね」
僕がつぶやくと、彼女は静かに頷いた。

教室にも人の影はなかった。

整然と並んだ机と椅子の間を歩くと、自分の記憶より若干狭く感じるのが不思議だ。ここで僕は怒り、哀しみ、落胆し、笑い、恋をし、そして卒業をしたのだ。

黒板には夏休みの期間と、休み明けに提出する宿題のリストが色分けされたチョークでカラフルに書かれている
(面倒見の良い先生なのかな?)
丁寧に黒板に書かれている字体や、教室中に張られた「注意書き」や「予定表」のコピー用紙を眺めながら、なんとなくそう思う。

耳を澄ますと、遠くから子どもたちの声が聞こえた。
たぶん、近所の子供がグラウンドでサッカーでもしているのだろう。

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